排出量取引とは?

地球は年間31億トンの二酸化炭素を吸収できますが、人間は72億トンを排出しています。その排出量を売買する仕組みが排出量取引です。

  

炭素税で経済が弱くなる

経費が増加する炭素税

2008年時点の情報では、炭素税を含めた環境税について、政府は本格的に検討を始めるようです。アンケートを採っても対象者の半分以上が環境税の導入に賛成しています。

環境のことを考えて、地球温暖化を食い止めようと努力するのは良いことですが、炭素税は形は違えど増税の1つです。税金が増えるといくつかの問題点もでてきます。

大切なことは税金をどのように利用するのかという点です。二酸化炭素の排出量の削減技術の開発や省エネルギー技術の開発、省資源技術の開発、リサイクル費用の補填にあてると言う意見もあります。

炭素税の問題点として考えられるのは、日本産業の空洞化です。重い炭素税をかけてしまうと鉄鋼業やセメント製造など、大量放出産業は海外移転の圧力が高まってしまい、日本産業は空洞化してしまうのではないかという問題があります。

炭素税は石油などの化石燃料を課税の物件としたもので、炭素量に応じて税率を定めようとしています。国産の場合には採取者、輸入は保税地域から引き取る企業を納税義務者にする個別間接税にしようという意見もあります。

現在、化石燃料はさまざまなエネルギー源となっていて、物流の元にもなっていますし、あらゆるものの基本素材にもなっています。姿形を変えている化石燃料ですが、その中でどれぐらいの割合で炭素が含まれているのか、どれだけのものが課税対象になるのか調べるのが困難とされています。

輸出する場合も炭素税の相当分をその製品価格から算定し、「国境税の調整を適切に行うのは難航する」と言われています。

炭素税の大型納税を図ろうとしていますが、あくまで炭素税は環境税の中のひとつに過ぎないません。炭素税以外の環境税に視野を広げ、なるべく問題点が解決できる方法で実施してもらいたいです。

炭素税であらゆるものが値上がり

炭素税を実用化するための問題点を挙げましたが、実用化した後にも不安材料はあります。

例えば、炭素税が導入されると失業者が増えると言われています。石油などの化石燃料に対して課税を行うので、輸送業を始めとした多くの企業は燃料や税金が上がることによって、経営が苦しくなることが予想できます。

もしも、所得税などの優遇措置が受けられないとしたら、しわ寄せは人件費の削減につながり、リストラのために失業者が増えることになります。

企業自体も炭素税の導入によって、様々なものが値上がりすることが予想されます。値上がりで購入率が減ることによって、産業自体も減り、弱小企業などの倒産が相次ぐのではという声もあるようです。

石油や灯油に対する税金と聞くと、「自動車に乗るのを控えよう」「暖房をあまり使わないようにしよう」と考えるのが自然です。実際は化石燃料は自動車や暖房設備の他にも多く使われていますので、増税対象はかなり広いです。

電気を作るのにも化石燃料が使われていますから、電気代が値上がりすることになります。ガスも水道も同じです。すでに2008年の大幅な原油高でライフラインの値上がりが家庭を直撃しました。

炭素税が導入されることによって、全体的に光熱費が上がる傾向になると考えられます。光熱費が上がれば、家庭だけではなく、企業も節約のために経費削減から、さらに失業者が増えてしまいます。

生活に余裕のある人はあまり気にならない方が多いのですが、生活がギリギリの方にとって、光熱費の値上げはかなり厳しい現実を叩きつけられます。

また、日本は「自殺大国」と言われています。炭素税の実施が自殺者の増加に直接つながるとは言い切れませんが、失業者の増加、負担の増加は悲しい現実を生むかもしれません。

炭素税導入については検討が進められており、賛成意見が多いですが、増税になる分はどこかで減税をすることが必要なのではないでしょうか。


次の記事     日本には炭素税が不可欠
前の記事     外国で導入済みの環境税