排出量取引とは?

地球は年間31億トンの二酸化炭素を吸収できますが、人間は72億トンを排出しています。その排出量を売買する仕組みが排出量取引です。

  

東証で排出量取引をする

排出量取引は先物と同じ

東京証券取引所グループと東京工業品取引所は、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量取引に関して、共同研究を始めることになりました。海外では地球温暖化対策として、炭素税などの環境税を徴収している国もあり、すでに排出量取引を開始している国もあります。

日本では経済界で反対が起きているため、未だに市場は整備されていません。企業にとってはエコを配慮する分、投資金額も増え、はじめはマイナス要素が多いからです。

実質、日本が環境問題のリーダー国として位置づけられていますし、世界中が賛同し行動に移せば、日本での排出量取引は必ず現実のものとなります。

世界的に温暖化対策、二酸化炭素などの温室効果ガスの削減に向けて活発に動きだしている中、日本でも排出削減が迫られるとみて、国内市場での創設も視野に入れて研究が進められています。

東証は国内最大の証券取引所であり、東工取は貴金属や石油などの先物取引を行っている会社です。東証と工業品取引所は相互協力協定を締結し、排出量取引市場の共同開発に取り組んでいます。

今後、排出量取引が通貨を売買するFXのような大規模な金融商品になることは難しいかもしれません。だからこそ、せめて資産運用の1つとしてCFDくらいのネームバリューになってくれることを望みます。

ちなみにCFDとは日経平均やNYダウ、金、原油といったあらゆる金融商品に投資できる仕組みです。そもそも、FX(外国為替証拠金取引)もCFDの一部でした。

恐らく、排出量取引もCFDに含まれる可能性が高く、現在はそのような仕組みをヨーロッパを中心に設計している段階です。

日本で見え隠れした課題

海外ですでに行われている排出量取引に関する仕組みや、現状などを調査して日本にあった仕組みなどを見ても、課題はあります。

二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量取引をすでに開始している国に加え、さらに米国などでも導入の動きがあり、「国際炭素行動パートナーシップ」も発足しています。

2008年時点では、日本経団連などが企業ごとに割り当てられる排出枠に反対していて、環境省が排出量取引の内容を検討しています。一方、経済産業省は日本経済への影響を懸念しており、慎重な姿勢を見せています。

しかし、議長国である日本の洞爺湖サミットを控え、メインテーマは環境です。日本での導入にもまだまだ問題点が多く残っていますが、止めるのではなく、「実現させるためにはどうすればいいか」を考える時期に来ています。

日本は数年の間に「温室効果ガスの平均排出量を6%減らす」という義務があり、企業ごとに削減に努めていますが、かなり難しい状況にあります。東証と工業品取引所は排出量取引が検討課題になると考え、政府の方針も視野に入れながら共同研究を行っていることが現状です。